デザートキングダム感想 セラ√
はじめに
言うまでもないとは思いますが、ネタバレです。
また、前提として、
- モブの願い＝しょぼい、叶えたときにもらえる魔力の量が少ない
- 攻略対象の願い＝願いの規模がでかい、叶えたときにもらえる魔力が多い、ただし叶えられるかどうかはわからない
というものがあります。
攻略対象のキャラクターたちは、それぞれ強い願いを持っていて、叶えれば一発で魔力がゲージMAXまで溜まるだろうという特別な人間です。なので主人公は、真の魔神となるべく彼らをターゲットとして接近します。
人間は自分の強い願いをおいそれと他人に話しません(個人差はあると思いますが)。ですから、仲良くなって打ち明けてもらおう！ というわけですね。基本主人公は打算です。
全体の感想
非常に王道の中の王道といったかんじのストーリーでした。
実は王族最後の生き残りで、金でも魔力でもなく自分の力で王様になり、キングダムをよくしたいというセラくん。
主人公もはじめは「魔力のため」でしたが、セラくんの話を聞いてからはおそらく「セラのため」という思いもあったでしょう。願いを叶えるためにある程度魔力を蓄えてから、彼の願いを叶えようとします。ですが、セラくんに拒否されて、彼の行く末を見守ります。
最終的に主人公はすべての魔力を使いセラくんの命を救い、人間になってしまいます。しかし、「新国王であるセラくんの命を救うこと」は「国民の願い」であり、国民すべての願いを叶えたことで真の魔神になることができました。とはいえ、魔神の国には戻らず、セラくんと一緒にキングダムの国民を導いていくという決心をし、キングダム王家に嫁ぎます。
終盤の勢いは本当にすごかったです。
「王家不在だったキングダムに王家が復活します！ ついでに魔神の国から王女を嫁にもらいました！ よろしく！」(超意訳)
神話かよ。キングダムはじまったな。
もうほんとすごい「ベストエンド」「大円団」ってかんじのエンドでした。
ただエピローグ(エンドロールが終わったあとのおまけエピソード)はちょっと蛇足だったかな、というのが正直なところです。
あれだけ国民の前でかっこいいこと言っておいて「お仕事ヤダー！！」で脱走するセラくんはギャグでも見たくなかった……。というかおまえもともと王族として教育受けてただろ。留学先でヤンチャしてぜんぶ吹っ飛んだのか？？？？？ 政府から迎えの船がこないからってグレすぎです。
あと、結局シャロンが敵じゃなかった下りがあっさりしすぎてて拍子抜け。だったらはやく保護してやれよ王子敵の陣地に一人で乗り込んで行きましたよ……。主人公との喧嘩ももはや茶番じゃないですかやだー。シャロンの説明も簡素すぎて、主人公とセラくんがあっさり信じるのはちょっと変です。
プッチ将軍とシャロンが自分の顔を忘れている(と勘違いした)だけでキングダム・パレスに乗り込んでくるのもちょっと軽率すぎますね。自分に近しい人間は宰相や将軍の他にももっとたくさんいたでしょうに。二人覚えてなかったからって全員覚えてないとは限りません。
ショタセラくんすごい頭よさそうでしたけどね。あれからヤンキーを経てちょっとアホになっちゃったんですかね。かわいいですけどね。
恋愛関係
非常にあっさりでした。
ちゅーも最後のスチルだけ。手を握ったり抱きしめたりもありましたが本当にさらっとで、あくまでメインのストーリーはセラくんが王様になることでした。
このくらいで個人的には十分です。
しかし軟派なキャラが照れる瞬間というのはテンプレですがやはり萌えですね。
パーティー会場で照れた末に「ドキドキしてきたから3分ください」とか言い出すのめちゃくちゃかわいかったですし、そのあと主人公が「じゃあ会場ちょっと見て回っていい？」って答えるのは空気読めなさすぎて好きです。その場で待ってやれ。
好きな人の名前を彫ると恋が叶うおまじないの使い方もよかったです。
自分の名前が彫ってあることを確信しながら「想像で満足することにする」って言えるセラくんさすがに女慣れしてますね。おそろしい子です。
普段の軟派なセラくんと、ヤンキーなセラくんと、王様らしく話すセラくんと、いろんなけんぬが聞けてよかったです。一人称も僕とオレと私を網羅してました。大満足。
ツッコミ系の声がぜんぶアッキーに聞こえました。(白状)
セラ√の立ち位置
セラ√のBESTEND、GOODEND、BADENDと、ついでに真の魔神ENDとエセ魔神ENDもやったんですが、どの√にいってもセラくんが王様になるという結末だけはまったく変わりませんでした。
真の魔神ENDっていうのは、誰の個別√にも入らないENDなんですが、その√でも突然セラくんが部屋にやってきて「あっ僕王子だから」って爆弾落としていくんですよ、シャロンを引き連れて。BADも主人公とセラくんが大声で喧嘩してたらシャロンがやってきて真相吐いておしまい、というかんじです。
まぁつまり、セラくんが王様になるにあたって、主人公の存在は必須ではないということです。身も蓋もない言い方ではありますが、おそらくそういうことなのではないかと思います。
だから、これは完全に予想ですが、シャロン√やヴィ√、レジェッタ√にいってもそうなのではないでしょうか。
「キングダムに王家が復活する」というのはデザートキングダムにおいて不変のメインストーリーで、主人公がどの√に入るかはあくまで「視点がどのキャラクターになるか」に過ぎないのでは。
少なくともヴィまではそうだと思います。シャロンは宰相ですし、ヴィは教団(政府と対立している組織)関係者です。なんらかの形で王家復活に絡むのは間違いないでしょう。イシュマールも同様です。
ただいちばんよくわからないのがレジェッタで、彼はセラ√でもほぼ空気だったので、王家復活にどこかで絡んでいるということはなさそうです。魔神の卵を探していますから、魔神関係で絡んでくるのかもしれません。セラ√で主人公の母親の名前が明かされましたが、どうやら元はキングダムの住人だったようなので、どこかでフラグ回収ということになる可能性はあるでしょう。
(ちょっと確認してみたら、ギャラリー画面の順番がセラ、シャロン、ヴィ、イシュマール、レジェッタ、etcなんですね。なんでレジェッタ最後なんですかね。関係あるんでしょうか……気になる…)
と、上記のことを踏まえると、セラ√は本当に最低限の内容しか盛り込まれていないともいえると思うんです。セラくんは本当になにも知りませんでしたから。
セラ√は王家復活の表の出来事だけを追ったものであり、ここからシャロン(宰相＝政府内)→ヴィ(教団)と進んでいくに従って裏の世界が見えてくる、というような構成になっているのかもしれません。
わくわくしますね。しませんか？ わたしいまものすごくシャロン√やりたいです。王子保護のために奔走するシャロンめちゃくちゃ見たいです。
国とか組織のごちゃごちゃはわりと好きな部類の話に入るので、かなり楽しみです。
これで予想間違ってたら笑ってくださいまじで。ぜんぜん違う話はじまったらすごいですね。わたしアホですね。
というかじゃないとセラ√で不可解だったところ解決しないのでそうであってくださいお願いします。
その他
わたしセラくんをはじめて見たときの第一印象が「マギのアリババくんだ」だったんですけど、まじでアリババくんでしたね。(禁句)
セラくんのキャラクター紹介に「フレンドリーな明るい性格で、まさに王子様キャラ」みたいなことが書いてあって、「フレンドリーで明るい＝王子？？？？？」と思ってたんですが、もしや伏線だったんでしょうか……。いやむしろ逆にネタバレなのでは感ありますけど。
王子様キャラってフレンドリーで明るいんですかね？ 王子といえば真っ先に思い浮かぶのがベルフェゴール氏なのでちょっと違和感が。
フィッチェの「私の王子様」発言も伏線だったのかもしれません。「王子様的な存在である」という周囲(女の子＋フィッチェ)の評価と「ガチ王子様」をかけてたんでしょうか。うーん。
フィッチェといえば、フィッチェももう少しエピローグに出してあげてほしかったです。あのあとちゃんとうまくやれてるんでしょうか。気になります。あのままだとちょっと後味も悪いですし。
オカマに気に入られてるセラくんかわいい！ 程度にしか思ってなかったのであの展開はわりと驚いたんですが、オカマキャラ好きなので悪役フィッチェを見てるのはちょっと心苦しかったですね。単なるギャグ枠だと思ってたのになあ。
フィッチェが出てくるとドン・フィッチェを連呼されすぎてなんだかゲシュタルト崩壊しそうになったのを思い出しました。
セラくんとちゃんと仲直りしてほしいですね。
おわりに
予想が正しければですが、大筋のストーリーをプレイヤーに理解させるための√だとすると、まぁこんなものかなというかんじです。
ここからおもしろくなるんだろうとわたしは思ってます。どうかなあ。
セラ√書いたらシャロン√やるっていったんですけど、真の魔神ENDとエセ魔神ENDも書かせてください。
それ書いたら今度こそシャロン攻略しにいきます。
